こんにちは。
おひさまパン工房のノムさんです。
今日はイギリス伝統のお菓子「コーヒー&ウォルナッツケーキ」をスコーンにアレンジしてみたレシピを紹介します。
スコーンをたくさん焼くようになって、ここで一度本場のスコーンをちゃんと勉強しようと、イギリス菓子についての本を買い込みました。
その中に、「コーヒー&ウォルナッツケーキ」が紹介されているのを発見。
イギリスのティールームでは定番で、家庭では今でもよく焼かれています。
誰がいつ、このケーキを考え出したかはわからないのですが、今から約370年前の1650年にオックスフォードにイギリスで最初のコーヒーショップができました。
それ以来、社交の場として続々とオープンしていき、アフタヌーンティーの一杯としてコーヒーの人気が高まっていったようです。
日本よりずっと昔からコーヒーを嗜好していたイギリスだからこそ、このケーキが生まれたんでしょうね。
日本でいうと抹茶ケーキみたいなものなのかなあ。
このケーキの特徴は、コーヒーとクルミの香ばしさと苦味が、生地やクリームの甘さを包み込んでお互いを引き立てている美味しさにあります。
本場のレシピでは信じられないくらいの量の粉糖が使われていて、「そりゃ、コーヒーやクルミの苦味がいるじゃろう」と思いました。
今日ご紹介するレシピでは、8個が作れます。
所要時間は90分といったところですね。
生地を冷やす時間が30分くらいなので、作業自体は60分足らずです。
生地を冷やしている間に、洗い物や後片付け、それからアフタヌーンティーの準備もできますから有効活用してみてください。
材料リスト
小麦強力粉 120g
小麦薄力粉 60g
ベーキングパウダー 2.5g
砂糖 50g
インスタントコーヒー 12g
無塩バター 50g
生クリーム 76g
全卵 24g
クルミ 68g
小麦粉は準強力粉(リスドオルなどのフランスパン用粉)を180gでも良いですし、薄力粉180gでもOKです。
薄力粉だけで作るとフカフカの食感になります。
僕は食べ応えも欲しいので、強力粉を入れて普段は焼いています。
生クリームは残ると使い道に困ると思うので、牛乳に変えてもOKです。
あっさりした味に仕上がります。
生クリームは35%で十分に濃くて美味しいのが焼けます。
ステップ1:まずは計量から
材料を計量して、1〜5の粉類をボウルに入れておきます。
0.1g単位で計れないはかりであれば、ベーキングパウダーは3g以上になってもいいです。
基本的に無味無臭なので、大きく膨らんでくれるだけです。
ステップ2:粉類とバターを合わせる
6のバターは5つくらいのかけらにカットしておき、粉類とバターを一緒に手ですくい、手のひらの中で「スリスリ」します。
これをバターのかたまりが感じられなくなるまで続けます。
ステップ3:全部を合わせる
7〜9の材料を全てボウルに入れて捏ねます。
この時、手でやるよりもプラスティックのカードがあるといいです。
指に生地がくっついてイライラしないし(僕はしてしまう)、カードで切るように混ぜると捏ねすぎないで済むため、スコーンが大きく膨らみます。
スコーンが膨らまない一番の原因は、ベーキングパウダーを入れ忘れるのは論外として(笑)、捏ねすぎです。
小麦粉のグルテンが生地を繋げすぎて、膨らむのを邪魔します。
また、捏ねるのに時間をかけ過ぎると手の温度や室温でバターが溶け出して、やっぱり膨らむのを邪魔します。
粉っぽさがなくなるかなくならいかくらいが、終了の合図です。
ステップ4:生地を冷やす
生地を丸めて厚さ3cm前後の円形に整えます。
それをラップに包んで冷蔵庫(か冷凍庫)で30分くらい冷やして固めます。
ステップ5:いよいよ焼きます
冷蔵庫から生地を取り出し、包丁で8等分します。
オーブン用の天板が小さかったら6等分にしてもいいです。
190度に予熱したオーブンで20分焼いたら完成です。
しかしながら、世の中にはいろんなオーブンがあると思いますので、前後を入れ替えて10分ずつ2回焼くのが無難です。
薪窯の場合、前後だけでなく左右、移動させながら焼き色を均一にしています。
ただ問題は焼き色がわかりにくいコーヒー色。
合計20分も焼けば、基本的には生焼けということはありません。
軍手をはめた手かトングを使って、「コンコン」したり、持ち上げてみたりして、表面の硬さとか水分の残り具合を感じ取ってみて下さい。
僕もチョコレートやほうじ茶の生地のスコーンを焼くときは、はっきり言って、焼き上がりの様子を見てもわかりません。
基本的には焼き時間を参考にしています。
慣れてくるとさっき言った触った感触や、匂いでわかるようになります。
12年スコーンを焼き続けて悟りました。
今日のわかった
イギリスではではコーヒー&ウォルナッツケーキが有名。
スコーンがうまく焼けないのには、明確な理由がある。
余った材料で2回焼くと、無駄にならないし、作るのが上手になる。
ほいじゃーねー(^-^)v
書いている人
ノムさんこと、野村 直。
広島県廿日市市の薪窯で焼くパンとスコーンのお店「おひさまパン工房」店主。
広島生まれ、広島育ち。
サッカーとコーヒーと植物をこよなく愛す。
現在、店内の緑化に励んでいる(もっとスコーン焼けよ)。
薪香るスコーンの通信販売
LINE友だちになって質問する
Comments